木曽のたより ~藤井四段29連勝上達の科学~

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こんにちは。ニュースレター作成代行センターの木曽です。

岡山県もやっと梅雨らしい曇り空が続いてます。

 

将棋の藤井聡太四段が公式戦無敗のまま、歴代最多記録となる29連勝達成しましたね!中学生(14歳)でこの記録は、まさに前代未聞の快挙といっても良いのではないでしょうか。

(この投稿は藤井四段が30戦目を行う前に書かれた内容です。)

 

すごい!の一言です。彼は、ここ数年で急激に上達して誰もが認める存在になったそうです。

これで、将棋の人気が上がって、多くの子供たちが将棋に興味を示し、夢中になって欲しいものです。

 

もう1つ私が感じた事は、藤井聡太くんはまだ中学生なのに人格の形成も、年齢以上に進んでいることです。このことは、一様に言えることですが、様々な領域でトップクラスにいる人の殆どは、人格形成もできています。

 

これは、上達する過程で同じく、人格も磨かれているのだと思います。今の文部科学省の学校教育に於いて間違っている事は、教科から与えられる知識が、ただちに役立つかどうかという実利的な観点でその教科を続けるか削除するかを決めていることです。

 

学習の場は、確かに実利的な知識を習得する場であると同時に自分自身の学習能力を発見し、それをとおして、ささやかながらも自尊心や、人生への肯定的な心構えを獲得する場でなければなりません。

 

小学生に鉄棒の逆上がりや跳び箱を教えるのは、それが役に立つかどうかではないはずです。逆上がりや跳び箱ができる人がクラスにつぎつぎと増えていくなかで、自分なりに努力し、工夫し、友達のアドバイスや応援を受けながら、やっとできたという喜びを経験させるためなのです。

 

その喜びを経験した時に、子供たちは、それぞれが、何かを感じ、掴むのです。

 

 

技能が上達することは、その人の人格の形成にも役立っているのです。学年があがって、英単語を覚えたり、物語を英語で暗唱したり数学の因数分解に苦しんだり、微分積分を理解するのにも、そういう要素があるのです。

 

そのようななかで、知識とは別に、自信と自尊心が育ち、学習や人生などへの楽観的な構えが形成されるのです。実利的な観点だけから、「円周率=3」と教えてこと足りるとする視点、英単語は大学入試問題によく出る単語だけを覚えればよいという視点、微積分は文科系には役に立たないからやらなくてよいという視点は、すべて間違っています。

 

昨今の社会現象で、一流大学や、一流企業に入った人でも簡単に反社会的な行動をするというのは、まさに教育方針の欠陥が生んだ副産物と言えます。逆に学校の成績は悪くても、人格者になった人は多くいます。

 

今の若い人に求めるとしたら、まさに何でもいいから志をもって1つの事を探求していく、その中で喜びや苦しみ創意工夫を繰り返しながら上達するという経験を積んでもらいたいのです。

 

その経験は、決して無駄にはなりません。

あなたにも経験があると思いますが、上達したケースにはある共通点があります。それは、いずれも最初のうちの進歩が遅かったことです。それは、要領(関係性)が掴めないとか、鳥瞰的なイメージができていない場合に、時間のわりに効果がないという事になります。

 

その関係性(スキーマ)がうまく形成できた時点で、はじめて上達の効率が上がるのです。そして、上達の結果、「見え方」の変わる瞬間が来るのです。見え方の変わるとき、偶然接した風景や、偶然耳にした言葉が機縁となる事が多いです。

 

その経験は、自分の生涯におけるささやかなひとつの奇跡として記憶されることでしょう。上達の経験は、人との奇縁をも豊かにしてくれ、師匠との出会い、先輩との出会い、ライバルとの出会いをもたらしてくれます。この人と出会えたからこそ、自分はここまで来られたという人生のロマンを感じさせてくれるはずです。

 
将棋の藤井聡太四段の活躍で、ひとりでも多くの人が、この人生のロマンを経験してくれたら、きっと世の中も変わる気がします。

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